『座っていると、腰が痛くなる。』
『立ち上がる時に、腰が痛くなる。』
『気づいたら猫背になってしまう。』
『正しい座り方を教えて下さい。』
来院される患者さんから、よく聞かれる言葉です。
私も、この仕事を始めるまでは「自分の座り方が良くない。長時間座っていると、腰が痛くなってくる。立ち上がる時も腰が痛い……。」周りに綺麗に座っている人がいたら、羨ましく思っていました。
座り方・立ち方の何が正しいのか?何がダメなのか・・・。
結論、腰を丸める座り方が、座っている時の腰痛・立ち上がる時の腰痛のどちらにも繋がります!
ですが、『これは、ダメ!こうしなさい!』とうるさく言うつもりはありません。
一日中、座り方について考えていては、息が詰まります。
ダメな座り方・正しい座り方とひとくくりにせず、継続する事で腰痛を防ぐ事が出来る座り方・立ち上がり方について、記事を書いていきます。
現在は、テレワークが浸透してきています。
会社と自宅では、椅子・デスクが違うものだから余計にどう座ればいいか分からなくなっている。
そんな中、お仕事をしなければならないという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事を読めばそんな悩みの糸口になると思うので、是非実践してみて下さい。
目次
まず、人の背骨と骨盤について
背骨(脊柱)

人の背骨の数
人の背骨は、全部で26個あります。
上から、
- 頸椎(首) 7個
- 胸椎(胸) 12個
- 腰椎(腰) 5個
- 仙骨(骨盤) 1個
- 尾骨(骨盤) 1個
背骨の生理的な弯曲
背骨には、それぞれ生理的な弯曲(自然なアーチ)があります。

部位 | 生理的な弯曲 |
頸椎 | 軽い前弯 |
胸椎 | 軽い後弯 |
腰椎 | 軽い前弯 |
背骨と背骨の間にあるもの
クッション機能の椎間板

椎間板(椎間円板)とは、以下の2つの組織で出来ています。
●線維輪:髄核の周辺(主成分=コラーゲン)
●髄核:中心部(主成分=プロテオグリカン)
◯椎体:背骨
骨盤
骨盤の前傾・後傾
生理的な骨盤の傾きは、約30度前傾。
骨盤の前傾とは、背筋を伸ばす『腰が反った状態』です。

骨盤の後傾とは、力をダラッと抜いた『腰が丸まった』状態です。

骨盤のランドマーク
骨盤のつくり
腸骨・恥骨・座骨が左右対称に1個ずつあります。この3つの骨を合わせて、寛骨と呼びます。
中心には、仙骨・尾骨(尾てい骨)・恥骨結合が各1個あります。

なぜ、姿勢が崩れてしまうのか?

なぜ、座り姿勢が崩れてしまうのか?それは、腰が丸まる座り方(腰椎の屈曲)をしているからです。
腰椎とは、生理的弯曲で軽い前弯をしています。そして、骨盤は約30度前傾位です。
この前弯を逸脱した腰椎の屈曲位になると、必然的に下に続く骨盤は後傾位になっていきます。
この座り方を、仙骨座り(上の絵の水色の部分がついて座っている)と呼びます。

座り方で意識をしたいのは……
座った時も、腰椎の生理的な前弯と、骨盤の生理的な前傾位を意識することです。
この座り方を、坐骨座り(上の絵の紫の部分がついて座っている)と呼びます。
これから座る際には、ぜひ坐骨座りを意識してみて下さい。
姿勢が崩れやすい座り方
以下の写真の座り方は、いずれも腰が丸まっていきます。
- 膝が股関節より高い
- 腰椎が屈曲する
- 大腿と体幹の角度が小さく、お腹が苦しい
●あぐら

●長座位

●体育座り

●ソファーに座る

良い姿勢で座るためには以下のことを気を付けてみてください。
- 膝を下げる
- 浅く腰掛ける
- 座面が高い椅子を使う
- 背もたれにクッションを入れる
- お尻の下にクッションを入れる
腰を丸めない工夫が必要です。
今から出来る!理想的な座り方とは?
座り方 腰椎伸展位の維持をする事
0~100体操


- まずは、力を抜いて座ります。
- これ以上、背中を丸められない!という所まで丸めます。
- これが、0%(ゼロ)の姿勢です。
- 次に、背筋を伸ばして座ります。
- これ以上、背中を反らせない!という所まで反らして下さい。
- これが、100%(ヒャク)の姿勢です。
- 回数は10回、交互にゆっくり動かします。

- 10回繰り返した後、100%から20%を引いた80%の姿勢になって下さい。
- この、80%の姿勢が、理想的な座り姿勢です。
- 座位が崩れてきたな、と思った時にもこの0~100体操を行って80%の姿勢を作って下さい。
※床や沈み込むソファーなどでは、この姿勢が保てないので必ず椅子に座って下さい。この姿勢を続けていくと、最初のうちは背中や腰などに痛みや違和感を覚える事があると思います。それは、今まで使っていなかった筋肉が使われる様になったからであり、体が慣れてくれば痛みや違和感がなくなりますので、途中で止めず習慣化して下さい。
盲点!立ち上がり方
立ち上がり方
腰を痛める立ち上がり方:前方に反動をつけて立ち上がる。その瞬間に腰を痛めてしまう。
理由:
①腰を丸める座り方を続ける事で、『下ごしらえ』(椎間板の髄核の後方移動)が出来る。
②立ち上がる際に、上半身を前方に振る(反動をつける)。
③立ち上がる際に、軸圧(縦方向の加速)がかかる。



腰を痛めない立ち上がり方
予防法:
①腰を浮かさない様にして、浅く座りなおす。
②股関節の真下に足がくるように、両足を手前に引く。
③ゆっくり膝を伸ばして、真上に立ち上がる。





継続は力なりです!脱、腰痛!
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