
最近、片方の手が冷たく感じたり、白っぽく見えたりすることがある。
肩こりも強く、腕を上げるとしびれやだるさが出るので心配だ。

肩がこるからマッサージは定期的に行くけど、なかなか改善まではいかない。
肩から腕にかけて痺れがあって細かい手作業が難しい。
このままだと仕事も家事もままならないわ。
どうにかならないかしら。
などとお困りではないですか?
- 強い肩コリがある
- 肩、腕、手にしびれや痛みがある
- 血流の滞りを感じる
などが当てはまる場合、それは胸郭出口症候群(TOS)かもしれません。
当院は毎月700人以上の来院があり、胸郭出口症候群を経験された方も来院しています。
このブログを読めば、胸郭出口症候群とは何か、チェック方法などがわかります。
目次
- 胸郭出口症候群(TOS)とは
- 胸郭出口症候群の症状
- 胸郭出口症候群の原因
- 胸郭出口症候群になりやすい人の特徴
- 胸郭出口症候群のチェック方法を紹介
- 胸郭出口症候群の治療にはなにがあるか
- 整体がお役に立てること
- まとめ
胸郭出口症候群(TOS)とは
胸郭出口症候群、別の呼び方でTOS(Thoracic outlet syndromeの略)と言います。
胸郭出口症候群とは
- 斜角筋症候群(首の筋肉である斜角筋が硬く収縮することで神経や血管を圧迫する)
- 肋鎖症候群(肋骨と鎖骨の間が狭くなることで神経や血管を圧迫する)
- 小胸筋症候群(小胸筋が硬く収縮することで神経や血管を圧迫する)
これらをまとめた総称です。
胸郭出口症候群では、首から腕へ向かう腕神経叢や鎖骨下動静脈が、首から胸・脇へ通過する途中で圧迫されます。
主な圧迫部位は、斜角筋の間、鎖骨と第一肋骨の間、小胸筋の下の3か所です。

胸郭出口周りにはいくつかの筋肉があり、その筋肉の周りを動脈、静脈、神経が通っています。
胸郭出口症候群とは、なんらかの原因で動脈、静脈、神経が絞扼(挟まれて圧迫を受けること)されることによって様々な症状が起こるものです。
動脈、静脈、神経がなぜ絞扼をされてしまうのかは、後々紹介していきます。
胸郭出口症候群の症状

胸郭出口症候群の症状はどこが絞扼を受けたかによって症状の出方が様々です。
◇動脈が圧迫された場合
患側の手や指が冷たくなる、白っぽくなる、痛む、脈が弱くなるなどの症状が現れることがあります。重症の場合には、指先の傷が治りにくくなることもあります。
◇静脈が圧迫された場合
患側の腕や手が腫れる、重だるくなる、青紫色に見える、腕や胸の表面の血管が目立つなどの症状が現れることがあります。
◇神経が圧迫された場合
首・肩・腕・手の痛みやしびれ、熱感、冷感、だるさ、握力低下、細かい作業のしにくさなどが現れることがあります。
腕を上げる動作や、同じ姿勢を続けたときに症状が強くなることがあります。
その他、肩や腕、手の痺れや痛み、手の動かしにくさを感じることがあります。
また強い肩こりに悩まされるケースが非常に多いです。
手のしびれ=胸郭出口症候群とは限りません
肩こりと一緒に腕や手がしびれると、胸郭出口症候群ではないかと心配になる方もいると思います。
しかし、手のしびれにはさまざまな原因があります。
たとえば、
- 首から腕にかけて痛みやしびれが広がる場合は、頚椎由来の症状
- 親指・人差し指・中指を中心にしびれる場合は、手根管症候群
- 小指や薬指側を中心にしびれる場合は、肘部管症候群などの末梢神経障害
- 肩の動きそのものに強い痛みや制限がある場合は、肩関節の問題
なども考える必要があります。
症状の出る場所だけで原因を決めることはできません。
特に、しびれが長く続いている、握力が落ちてきた、物を落とすことが増えた、腕や手の色・温度に左右差があるといった場合は、まず医療機関で原因を確認することが大切です。
胸郭出口症候群の原因

胸郭出口(第一肋骨と鎖骨の隙間)は非常に狭く、その間を筋肉や神経、動静脈が通過しています。
胸郭出口を通過する腕神経叢(わんしんけいそう)、鎖骨下動脈、静脈が圧迫されることが原因で症状が出ます。
神経、動脈、静脈が圧迫を受ける原因の一例として以下のようなものがあります。
- 吊革をつかむなどの上肢を挙上する動きが原因の筋肉による圧迫。
- 頚肋(先天的な肋骨の遺残物)が存在する場合、頚肋が圧迫してしまう。
- 事故などが原因で折れた肋骨がうまく治癒せず第一肋骨と鎖骨の間を狭くしてしまう。
- 斜角筋(首の筋肉)が硬く収縮してしまっている。
胸郭出口症候群になりやすい人の特徴

1、首が長い、なで肩
なで肩の人は、肩が下がってしまっていることで、第一肋骨と鎖骨の間が狭くなり、神経、血管が圧迫されやすくなります。また、なで肩であることでいっそう首が長く見えるため、首が長い人も当てはまります。
2.肩が下がりやすい姿勢の人
肩甲帯が下がりやすい姿勢では、鎖骨と第一肋骨の間にある神経・血管へ負担がかかることがあります。
ただし、体型だけで胸郭出口症候群になるわけではなく、骨格の特徴、筋肉の緊張、仕事やスポーツ、過去の外傷など、複数の要因が関係します。
3、筋トレをしている人

腕を挙げた状態で重い物を持つ動作を繰り返すことで筋肉の緊張が強まり、圧迫する可能性が高まる。
4、腕を挙上するスポーツのアスリート

野球、バドミントン、バレーボール、水泳などのスポーツは腕を挙げることが多いため、神経や血管が圧迫されやすい。
胸郭出口症候群は女性に多いと報告されていますが、男性や中高年の方にも起こります。
体型だけで判断することはできず、腕を上げる仕事やスポーツ、筋肉の緊張、骨格の特徴、外傷歴なども関係します。
胸郭出口症候群のチェック方法を紹介
胸郭出口症候群は、頚椎の病気、肩関節の問題、末梢神経障害などと症状が似ているため、問診や身体所見、必要に応じた画像検査・血管検査などを組み合わせて判断します。
ここでは、胸郭出口周辺に負担がかかったときの症状を確認するために使われる、代表的な誘発テストを紹介します。
ただし、これらのテストだけで胸郭出口症候群の有無や圧迫部位を確定することはできません。健康な人でも脈拍の変化やだるさが現れることがあるため、あくまで医療機関へ相談する際の参考としてください。
*脈拍の確認が必要なテストは一人ではできない場合があります。
アドソン・テスト(斜角筋症候群)
方法:痛みや痺れのある側に頭を頸椎伸展位のまま回旋し、(首を後ろにそらした状態で痛みや痺れのある側に首をねじる)深呼吸を一定時間行う。

陽性所見:痛みや痺れのある側の腕の橈骨動脈(親指側にある脈を確認する時に触る動脈)の脈拍が減少、あるいは停止
脈拍の減少や、いつものしびれ・痛みが再現された場合は、斜角筋周辺で神経や血管に負担がかかっている可能性を考える材料になります。
ただし、脈拍の変化だけで斜角筋症候群と断定することはできません。
斜角筋症候群の特徴は前斜角筋の緊張が強く、鎖骨下動脈への圧迫が強いことです。
ライト・テスト(小胸筋症候群)
方法:座った状態で両肩関節を90度外転、90度外旋、肘関節90度屈曲位になり、肘を肩より低い位置から挙げていき、脈拍をみます。

陽性所見:肘を挙げていき90度を超えてすぐのところ(90度付近)で橈骨動脈の脈が消える
腕を上げたときに脈拍が弱くなったり、いつものしびれやだるさが再現されたりする場合は、小胸筋の下や胸郭出口周辺に負担がかかっている可能性を考える参考になります。
イーデン・テスト(肋鎖症候群)
方法:胸を張って顎を引く

陽性所見:痛みや痺れのある側の橈骨動脈の脈拍が減少、あるいは停止
このテストの理屈は胸を張って顎を引くことで鎖骨が後ろへ移動し、肋骨と鎖骨の間のスペースが狭ままり症状が再現されるということです。
胸を張った姿勢で脈拍が弱くなったり、腕や手の症状が再現されたりする場合は、鎖骨と第一肋骨の間に負担がかかっている可能性を考える材料になります。
続いて、腕神経叢を圧迫したときの反応を確認するモーレー・テストと、腕を上げた状態で症状が再現されるかを確認するルース・テストを紹介します。
実際には複数の部位が症状に関係しているケースもあり、身体テストだけで圧迫部位を明確に分類することは困難です。
これらのテストも胸郭出口症候群を確定するものではなく、症状の特徴を確認するための参考評価として使われます。
ルース・テスト
方法:ライト・テストと同じように、座った状態で両肩関節を90度外転、90度外旋、肘関節90度屈曲位になります。その体勢で手を握ったり開いたりを三分間繰り返します。


陽性所見:手指の痺れ、前腕のだるさにより三分間持続できない。
3分間続ける途中で、いつものしびれや痛み、前腕の強いだるさが現れて継続できない場合は、腕を上げた姿勢と症状との関係を確認する材料になります。
ただし、肩や腕の筋力・持久力によっても続けられないことがあるため、この結果だけで胸郭出口症候群とは判断できません。
モーレー・テスト
方法:鎖骨上窩(鎖骨のすぐ上の窪んだところ)に指を食い込ませて腕神経叢を圧迫します。

陽性所見:手や前胸部に痺れが出る、左右で痛みが大きく違うなど。
鎖骨上部を圧迫したときに、腕や手へ広がるようないつものしびれや痛みが再現された場合は、腕神経叢が刺激を受けている可能性を考える材料になります。
強く押すと健康な人でも痛みが出るため、自分で無理に行わないようにしてください。
ここまで紹介したテストは、胸郭出口症候群を自己診断するためのものではありません。
腕や手のしびれが続く、握力が低下している、腕が腫れる、手が白色・青紫色になる、強い冷感があるといった場合は、自己判断せず医療機関へご相談ください。
胸郭出口症候群の治療にはなにがあるか
治療方法には大きくわけて4つあります。
1.物理療法
2.運動療法
3.薬物療法
4.手術療法

1.物理療法
筋肉の緊張や肩甲帯の動きなどが症状に関係している場合には、筋肉への施術やストレッチなどによって、首・肩・腕にかかる負担の軽減を目指します。
ただし、胸郭出口症候群には神経だけでなく血管が関係するケースもあるため、症状によっては医療機関での評価が優先されます。
2.運動療法

理学療法士、作業療法士によるストレッチや筋力強化をメインとしたリハビリに加え、生活習慣の指導により症状の改善、軽減が見込めます。
3.薬物療法

- 消炎鎮痛剤
- 血流改善剤
- ビタミン剤
などの薬を使用し、症状を軽減させます。
4.手術療法

重症の場合は手術が検討されます。
- 第一肋骨切除術
- 頚肋摘出術
- 前斜角筋切除術
などのように、神経、血管を絞扼している原因によって手術方法が変わります。
整体がお役に立てること
胸郭出口症候群のような症状がある場合、まず大切なのは「どこでしびれが起きているのか」を決めつけないことです。
首から腕、手へ向かう途中には、神経や血管に負担がかかりやすい場所がいくつもあります。また、頚椎や肩関節、肘・手首など別の部位が症状に関係している場合もあります。
ふじさわ整体院では、医療機関での評価が必要な症状がないか確認したうえで、
- 首や肩まわりの筋肉の緊張
- 斜角筋や小胸筋周辺の状態
- 肩甲骨や胸郭の動き
- 腕を上げたときの症状の変化
- 仕事やスポーツ、日常生活での身体の使い方
などを確認します。
筋肉の緊張や肩甲帯の動き、日常生活での身体の使い方が症状に関係している場合には、施術や生活動作の見直しによって首・肩・腕への負担軽減を目指します。
一方で、頚肋などの骨格的な問題や、血管への圧迫が疑われるケース、進行する筋力低下などがある場合は、整体だけで対応するべきではありません。
腕や手のしびれが続いている方は、自己判断で「肩こりだから」「胸郭出口症候群だから」と決めつけず、必要に応じて医療機関へご相談ください。症候群(TOS)を診断する権利はないため、このブログを読み、胸郭出口症候群かもしれないと思った方は一度お近くの病院に相談することをお勧めします。
まとめ
・胸郭出口症候群では、首から腕へ向かう神経や血管が圧迫され、肩こり、腕や手の痛み・しびれなどが現れることがあります。
・主な圧迫部位は、斜角筋の間、鎖骨と第一肋骨の間、小胸筋の下です。
・神経、静脈、動脈のどれに負担がかかるかによって症状が異なります。
・誘発テストだけでは胸郭出口症候群を確定できません。症状が続く場合は、医療機関での評価が必要です。
・治療方法は症状や原因によって異なり、保存療法、薬物療法、手術などが検討されます。
・筋肉の緊張や身体の使い方が関係している場合には、整体による施術や生活動作の見直しが、首・肩・腕の負担軽減に役立つことがあります。
東海道線・小田急線・江ノ島電鉄線 藤沢駅南口より徒歩3分
| TEL | 0466-53-8667 |
| 受付時間 | 10:00~20:00(平日) 10:00~16:00(土日祝) |
| 定休日 | 毎週火曜日 |
| お問い合わせ | contact@fujisawaseitai.com |
| https://www.facebook.com/fujisawaseitai | |
| 口コミサイト | http://www.ekiten.jp/shop_6758763/ (神奈川県1位評価) |
どんな小さなことでもお気軽にご相談下さい。


