整体は通わないと治らないの？ご利用者様目線での通院ペースのご提案

とお悩みではありませんか？

最近では整体業界でも「サブスク」ということばがよく聞かれるようになりました。月額制の契約で、はじめから通うことが前提になっているようです。途中で止めたいと思っても解約にハードルがあるようです。

しかし初めて整体の施術を受ける人の立場に立ってみれば「受けてみるまで分からない」「１，２回受けたくらいでは本当によいのか分からない」というのが本音ではないでしょうか？

この記事では、整体を受ける人が自分の望んだ結果が得られるように、整体に通う最適なペースをお伝えしていきます。

目次

・通わないと治らない？短期で改善を目指すリスク

・通わせるのは悪いこと？長期通院のメリット

・施術を受ける人と、施術者、両方にとって大切なこと

・まとめ

通わないと治らない？短期で改善を目指すリスク

事前に〇回で治しますとお約束できる怖さ

当然ですが、人の身体の状態は千差万別です。

一口に腰痛・肩こりと言っても、症状に悩まされている期間、痛みの程度、背景などバラバラです。

また背景に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、側弯症など疾患が潜んでいる場合もあります。

それらをひっくるめてひとからげにし、〇回で治します。とお約束するのは、双方にとって非常にリスクがあることです。

〇回目に思わしい結果が出ないとき施術者が焦って危険な施術法にはしることも想定されます。

あくまでオーダーメイドで一人一人に合わせたペースと回数の提案が重要です。

その中でも私が10年以上、整体師をやった経験から申しますと、だいたいよほどの重症でないかぎり4回程度の施術で快方に向かう実感が得られる方が多いようです。

しかしだからと言って全員に4回以内で治りますとお約束するのはナンセンスです。

症状が治るとは何か？

症状が治るとは痛みが無くなることでしょうか？明らかに違います。

ペインクリニックではペインスケールという指標が用いられます。

痛みの最大値を10として、現在の痛みの程度はどのくらいですか？と患者さんに質問します。

大体一回の施術で取り除けるのは、良くて半分くらいです。でも本当に痛みに苦しんできた方にとって、ペインスケールが5までさがるというのは大変喜ばしいことです。

大切なのは痛みを0にすることに固執しないことです。

痛みの背景が日常の生活習慣にある以上、たとえ0になったと思えても、一生継続することはあり得ません。

今後少しでも痛みに悩まされないよう【メンテナンスしながら快適に生活できるようにしていく】というのが現実的な落としどころです。

完治という事はそもそもあり得ません。

症状を訴える人の主観（お気持ち）を大切に

整体で扱う症状は、不定愁訴と呼ばれます。不定とは「定まらない」＝「診断が定まらない」という事です。病院では特に異常（病気やケガ）もないと言われてしまうのに、それでも体が辛いという方が整体院の対象です。

つまり不定愁訴が治るという事は、痛みが0まで消失することではありません。

この人なら私の辛さを分かってくれる、と心の底から思っていただいて初めて、快方に向かいます。

特別な施術をする事よりも相手の気持ちに耳を傾けることが大切です。

通わせるのは悪いこと？長期通院のメリット

整体の目的は体の痛みをとるだけでない

そもそも整体施術の本来の目指すところは痛みをとることではありません。「整体」という言葉は読んで字のごとく体を整えることです。

体が整えば自然治癒力が正常に働き、痛みや不調が、ご自身の治癒力によってなくなっていくというのが整体療法の本義です。何千年前からも伝わる古来からの教えです。

それは整体に限らず、鍼灸や手技療法と言われるすべての療法に通じる考え方です。

ですから、最短で体の不調をなくしてあげたいと願うのは美しいことですが、痛みがなくなったらあとはおしまいという話ではありません。そのあとのことまでケアするのが我々のつとめです。

「いつまでも健康でいて欲しい」と願ってメンテナンス通院を勧めるのは、悪いことではなく当然のことです。

心身の歪みを整えることで自律神経のバランスも整う

メンテナンス通院には、ただの痛みの再発予防以上の意味があります。それは体の状態が悪くならないようメンテナスしていくことを通して自律神経のバランスを整えて行くことです。

人間の免疫力には自律神経のバランスが関係していることが医学的に分かっています。

つまり整体院の真の使命は、

「地域の皆様の身体を整え、免疫力を高め、健康寿命をのばしていくこと」

だと言えます。

その使命を果たすためには目の前の痛み取りに終始しているわけにはいきません。痛みがとれたところからが整体のスタートラインです。

施術はよく効く、芯まで響くものでありながら根底には「心地よさ」があふれているほうがメンテナンスは楽しく続けられます。

施術を受ける人と、施術者両方にとって大切なこと

営業目当てで通わせない

実際に、営利目的で長期にわたってご来院者様を通わせることを目的とした施術院が多数存在するのは確かです。最近では月額制にして、途中解約したら追加料金が発生するという話をよく耳にするようになりました。信じられないようですが現実にあることです。

また回数券でやたら高額なのも考え物です。

HPだけでなくgoogleレビューの口コミも善悪含めて、よく確かめてから通院すべき院を決めらていただきたいです。

私が業界に入ったことろは、月額制の整体などという話は耳にしたこともなかったですが今や業界の常識となっている様です。

どんな方法であれ、ご来院者様に貢献する気が根底にないサービスはハッキリと断ることが大切です。

自分の体を顧みず短期的な結果を求めない

一方で、ご来院者様側も、施術者に多くを求めすぎず、双方がお互いを尊重し合った関係性を築く必要があります。

先に述べたように痛みが出ている原因は十人十色です。

・毎日、激しい肉体労働で筋肉が疲弊しきっている

・深夜までのデスクワークで、一日座り仕事をしている

・生活習慣や生活時間が乱れてしまっている

これらの成れの果てとして出ているのが体の痛みです。いわば体からのSOSです。それを一回の施術で改善してほしいというのは、無理な話です。

当院では初回の施術が終わった後に必ず、通院のペースと回数の目安をお伝えします。

双方が、健康な体の得難さ有難さを良く噛みしめながら、ともに共通のゴールに向かうのが、整体院の理想の在り方です。

まとめ

●整体は日常の生活習慣に起因する痛みをなんとかしようとするもの。少ない回数で治す事を一方的に求めるのは良くない

●長期に通院させることを目的に営業するのは整体の本来の目的からずれている

●自然治癒力を引き出し健康を支えるという整体院の使命を果たすためにメンテナンス施術が大切