腱鞘炎になったら、冷やした方がいいの?温めた方がいいの?
実は・・・、その時の状態によって対応が異なります!
患者さんから、よく聞かれる質問です。
腱鞘炎になった時は、冷やした方がいい?or 温めた方がいい?
そもそも、腱鞘炎とは何か?も含めて、目次に沿ってご説明していきます。
目次
- 腱鞘炎とは?【一般的には手首、手の指、腕を指す?】
- 腱鞘炎になってしまう原因【一番の原因は使い過ぎ】
- 腱鞘炎の種類【場所によって名前が違う】
- 腱鞘炎になりやすい人【手を酷使する職業以外に、産後のお母さんもなりやすい】
- 腱鞘炎になったら?【冷やした方がいいの?温めた方がいいの?】
- まとめ
腱鞘炎とは?【一般的には手首、手の指、腕を指す?】
腱鞘炎とは、腱もしくは腱鞘が炎症を起こしている状態です。
まず、腱と腱鞘とは?
腱:腱とは、筋肉と骨をつないでいる組織です。ひも状の組織で、強度がある組織です。
血流 | 色 | |
---|---|---|
筋肉 | 血流に富む | 赤色の組織 |
腱 | 血流が乏しい | 白色の組織 |
腱鞘:腱を包む鞘です。腱が骨から浮き上がらないように止めてくれる役割をしています。
腱はこの腱鞘の中を通って動いています。
場所 | 形状 | |
---|---|---|
腱 | 筋肉と骨をつなぐ | ひも状 |
腱鞘 | 骨につく | トンネル状 |
何かしらの原因で、(原因は別項目にて)
- 腱もしくは、腱鞘に炎症が起こり痛みを発する
- 炎症による腫脹(腫れあがること)が起こる
- 腫脹によって、腱の動きが阻害される
- 痛み以外にも、赤みや熱をもつ
ことを腱鞘炎と言います。
つぎに、炎症とは何か?
炎症とは、医学的に以下の4徴候のことを指します。
- 疼痛(痛みが出る)
- 発熱(熱をもつ)
- 発赤(赤くなる)
- 腫脹(腫れあがる)
一般的に、腱鞘炎とは手首や手の指、腕を連想されると思います。実際も、腱鞘炎は手首や手の指、腕に起こることが、最も多いものです。
腱と腱鞘は筋肉と骨をつないでいる組織の為、体の至る所に存在しています。
なので、腱鞘炎とは、手だけではなく足にも起こる炎症です。
(この記事での腱鞘炎は、場所を手の指や手首、腕と限定して説明していきます。)
腱鞘炎になってしまう原因【一番の原因は使い過ぎ】
腱鞘炎になってしまう一番の原因は使い過ぎです。オーバーユース(overuse)とも呼ばれます。
普段から手首や手の指や腕を酷使されている方は、日頃から筋肉のみならず、腱と腱鞘にも負荷を与え続けていることになります。
しかし、その他にも以下のような原因があります!
●女性ホルモンの影響 女性ホルモン(エストロゲン)は、腱や腱鞘を滑らかに保ち、血管を広げる作用があります。このエストロゲンの分泌が減ったり、変動することで、腱や腱鞘が硬くなり、血流が悪くなります。よって、腱鞘炎になりやすい原因となります。
女性ホルモンの変動が起こりやすい時期
- 更年期~更年期以降の女性
- 妊娠中~産後の女性
●疾患の影響 以下の3つの疾患は、末梢の血流が悪くなってしまう為、腱や腱鞘に炎症が起こりやすくなります。また炎症になった場合は、治りにくいと言われています。
- 糖尿病
- 関節リウマチ
- 人工透析を受けている
●加齢の影響 加齢とともに、腱と腱鞘はもろくなっていき、傷みやすくなります。
腱鞘炎の種類【場所によって名前が違う】
腱鞘炎は炎症が起こった場所によって、名前(呼び方)が異なります。
ばね指(弾発指)
手の指の腱鞘炎
手の指の曲げ伸ばしが困難になります。指を動かそうとすると、「カクン」とはねるような、ばね現象が起こります。
ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)
手首の腱鞘炎
手首の親指側にある腱と、腱鞘に炎症が起こります。手首の親指側に、痛みや腫れが起こり、手首の動きが悪くなります。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
肘の腱鞘炎
肘の外側に痛みが出ます。テニス、デスクワーク、長時間の車の運転が原因で、テニス肘になりやすいと言われています。
腱鞘炎になりやすい人【手を酷使する職業以外に、産後のお母さんもなりやすい】
➤美容師 ➤作家 ➤漫画家 ➤農家 ➤包丁を使う ➤料理人 ➤楽器演奏者 ➤長時間のパソコン作業 ➤プロゴルファー ➤テニスプレイヤー ➤マッサージ師・整体師など
➤長時間のスマートフォンの操作 ➤長時間のゲーム機の操作 ➤スポーツ時、手や腕の酷使
➤加齢
➤糖尿病・関節リウマチ・人工透析を受けている方
➤妊娠中や産後の女性
産後のお母さんですが、女性ホルモンのバランスの変化に、長時間の抱っこ・搾乳・沐浴などあらゆる育児の動作が足されますので、腱鞘炎を訴える方がとても多いです。
➤更年期~更年期以降の女性
腱鞘炎になったら?【冷やした方がいいの?温めた方がいいの?】
一般的には、急性期と慢性期で対応を変えた方が良いと言われています。
ここでの急性期は炎症が出ている時期のことを指します。
●急性期・・・冷やして鎮痛する
●慢性期・・・温めて血行を促す
いずれにしてもケースバイケースなので一概に「こうすべき」と決めてしまわないことが大切です。
温めるにしても冷やすにしても、自分の体の声によく耳を傾けることです
その処置をしたことで
●症状が軽快していくなら、続ける
●症状が増悪していくなら、止める
どのケースにおいても間違いなく言えることは、急性期が過ぎた後も冷やし続けるのは、筋肉の面からも血行の面からもよくないということです。温める方法に切り替えることをオススメします。
冷やす方法
①氷嚢を使用する。100円ショップの物でも大丈夫です。氷嚢の中に氷と少量の水を入れて、出来るだけ中の空気を抜きます。その後、直接痛みが出ている場所に当てます。
②ビニール袋に氷水を入れる。ビニール袋でも代用出来ます。ビニール袋に氷と少量の水を入れて、出来るだけ中の空気を抜いてから、縛ります。その後、直接痛みが出ている場所に当てます。
時間は氷嚢、ビニール袋どちらも15分以上は行わないでください。(長時間冷やすと凍傷の恐れがあります。)再度、冷やしたい場合は1~2時間空けてから行います。
※凍傷を防ぐためにどちらも水を入れて、氷にまんべんなく浸します。(冷凍庫に入っている氷は霜がついています。霜を落とさないと、凍傷の恐れがあります。)
温める方法
①簡単で、確実なのは入浴。この時、読書やスマートフォンを操作せず、手や腕も湯につかってください(全身浴)。熱すぎるお湯は、逆に体が緊張してしまう為、40℃前後のお湯が好ましいです。カラスの行水ではなく、10分~15分程湯舟に浸かるようにしましょう。
②使い捨てカイロの使用。痛い場所が手の指周辺の時は、なんとなくカイロをもっているだけでも、心地よく、触れている場所の筋肉や腱は温めることが出来ます。
まとめ
腱鞘炎の一番の原因は、使い過ぎ(オーバーユース)です。
使い続けるという事は、腱鞘炎の痛みと付き合っていくことになります。
まずは、これからのセルフケアに冷やすor温めること(ご自分に合う方)を取り入れてみてください。
腱鞘炎は初期症状でも慢性症状であったとしても、痛む場所の近くにトリガーポイントが形成されている可能性があります。
ふじさわ整体院では、トリガーポイントセラピーという手技を行っています。
長引く腱鞘炎でお悩みの方は、当院にお越しください。
東海道線・小田急線・江ノ島電鉄線 藤沢駅南口より徒歩3分
TEL | 0466-53-8667 |
受付時間 | 10:00~20:00(平日) 10:00~16:00(土日祝) |
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