腰痛の電気治療は効果ない？頑固な腰痛を根本的によくする方法

とお悩みではないでしょうか？

電気治療には一定の効果がある一方で、重度の慢性腰痛の方には効かないことも多いです。また電気治療だけで腰痛を根本的に改善することは期待しないほうが良いです。

この記事では電気治療の効果と限界について解説していきます。

目次

・電気治療の種類

・電気治療の効果

・急性腰痛と慢性腰痛のどちらに効果的？

・電気治療だけで、腰痛の根本的な治療にならない理由

・まとめ

電気治療の種類

そもそも電気治療とは整形外科で物理療法と呼ばれる方法です。薬を使った薬物療法と比較して捉えると分かりやすいです。劇的な鎮痛効果はないとしても、薬のような副作用の心配が少ないです。

物理療法には他にも超音波治療や温熱療法などがあります。

家庭用の低周波治療器の特徴

家庭用として市販されている物も多く、一番身近なのが低周波治療器です。

TENS(経皮的電気刺激療法)と呼ばれます。手軽に利用できる一方で

・筋肉層の厚い部分には届きにくい

・人によっては皮膚に痛みを強く感じる

などの弱点もあります。筋肉の厚さが低周波治療器にとっては障害になります。家庭用の物では、効果が及ぶのは皮膚から１ｃｍ程度です。

筋肉の表面のコリには届きますので、軽度の肩こりや腰のハリには効果が期待できると言えます。

業務用電気治療の種類

中周波、高周波、マイクロカレント波、レーザー治療、干渉波など様々あります。

低周波治療器よりも深部に届けることが出来、なおかつ皮膚の痛みも出にくいようです。

事故や手術後の治療、スポーツのメンテナンス、痛みの改善、筋力強化、創傷治癒、むくみの改善

など目的によって使い分けます。

電気治療の効果

の３つの効果が期待できます。

①痛みの緩和

人間の細胞はもともと電気を帯びています。細胞の内側がマイナス、外側がプラスの電位を帯びています。

外から電気刺激を入力することで「ゲートコントロール」という仕組みが働きます。

一時的に痛みの信号が遮断され、痛みを感じにくくしてくれます。

②筋肉の緊張の緩和

痛みという不快な刺激に反応して筋肉は硬く緊張してしまいます。

電気を流すことで筋肉の収縮や弛緩を促し、元の柔らかい状態に戻ることを促します。

③血行の促進

痛みが和らぎ、筋肉が緩まれは当然血行も促進されます。血行が促されると発痛物質がはやく排出され①の痛みの緩和につながります。

①②③の3つの効果はつながっているので共通のものといえます。

急性腰痛と慢性腰痛のどちらに効果的？

いわゆる「ぎっくり腰」の時は、人に施術をされるのも怖い時があります。

またよほど熟練した施術者でないと、急性の痛みを悪化させてしまうリスクもあります。

電気治療であれば、安静のまま筋肉に刺激を入れることができるし、手技の熟練度は問われないので応急処置としては適していると言えます。

一方で、「何年も患っていろいろ試しているけれど、あまり良くならない」という頑固な慢性腰痛に対しては、効果が感じづらい側面があります。

電気治療だけで、腰痛の根本的な治療になる？

腰痛の根本的な改善には２つの側面があると考えます。

いずれも電気治療だけで根本的に改善するのは難しいと考えます。順にみていきます。

①痛みの原因となっている筋肉や体の歪みが解消される

重度の腰痛の場合、深層の筋肉に緊張や硬さがあり身体に歪みが生じています。

深層の筋肉で代表的なものは、腰方形筋や腸腰筋が挙げられます。

背骨や骨盤のへりに付着している最深部の筋肉ですので、電気治療だけで緊張を緩和させるのは難しいです。

いろいろなやり方がありますが、手技療法でアプローチするのが確実です。

②痛みの原因となっている日常の生活習慣が改善される

腰痛が根本的に改善するとは、ただ目の前の痛みが無くなるという事であはありません。

痛みが出ているような生活習慣にまで目を向ける必要があります。

など、これらの日常が変わらないかぎり、根本的には腰痛はよくなりません。

電気治療に限らず、受け身の治療法にこだわるのではなく、自ら腰痛を克服していこうという努力が欠かせません。

まとめ

電気治療は、

・①痛みを緩和②筋肉を緩める③血行を良くする効果がある

・痛みの原因が明らかなぎっくり腰などには適している

・重度の慢性腰痛には効果は限定的