月経前になると、イライラや気分の落ち込み、頭痛、むくみ、腹部の張りなど、心や身体の不調を感じることはありませんか?
症状の種類や程度には個人差があり、仕事や家事、学校生活に影響することもあります。
~「PMS(月経前症候群)」でお悩みの方へ向けて~
PMSの特徴と対処法を知っておくと、自分の症状を整理し、必要な相談先を判断しやすくなります。
当院には、PMSそのものを治療する専用の施術はありません。診断や治療は婦人科などの医療機関が担当します。
そのうえで、月経前に重なりやすい肩こり、腰まわりの緊張、身体の動かしにくさなどに対して、整体でお手伝いできる場合があります。
この記事では「PMS(月経前症候群)」の原因・症状やホルモンなどについて解説していきます。
目次
「PMS(月経前症候群)」との向き合い方/整体で期待できること
「PMS(月経前症候群)」とは?

「PMS(月経前症候群)」の特徴
- 月経開始の3~10日ほど前から、精神的または身体的な症状が現れる
- 症状が日常生活に支障をきたしてしまう
- 月経が始まってしまえば症状は軽減する
- 数周期にわたって同じような症状が現れる
月経前に何らかの心身の変化を感じる方は少なくありません。その中でも、症状が繰り返し現れ、日常生活に影響する状態をPMSと呼びます。
症状が見られる時期
「排卵を過ぎて月経に至るまでの期間(約14日間)」に限られています。=「黄体期」

黄体期とは
排卵後から次の月経が始まるまでの期間です。この時期にはプロゲステロンとエストロゲンが変動し、その変化に身体や脳が敏感に反応することが、PMSに関係すると考えられています。
「PMS(月経前症候群)」の症状

症状は実にさまざまで、例としては200を超えると言われています。
また、精神的・身体的な症状はどちらかだけでなく、両者ともに現れることが特徴的です。
精神的な症状
イライラ、気分の落ち込み、不安、涙もろさ、集中力の低下、眠気、不眠、食欲の変化など
身体的特徴
腹部の張り、頭痛、乳房の張りや痛み、腹痛、腰痛、むくみ、便秘・下痢、倦怠感など
人によっては、のぼせ、めまい、動悸などを感じることもあります。ただし、これらの症状はPMS以外の病気でも起こるため、強い場合や繰り返す場合は医療機関へ相談してください。
なぜ「PMS(月経前症候群)」になってしまうのか?

PMSが起こる仕組みは、まだ完全には解明されていません。単純に女性ホルモンの量が多い・少ないということではなく、排卵後に起こるエストロゲンやプロゲステロンの変動に、脳や身体が敏感に反応することが関係すると考えられています。
睡眠不足や疲労、生活上のストレスなどによって、症状が強く感じられることもあります。
PMSは、排卵のある思春期以降から閉経までの幅広い年代でみられます。
ストレスや疲労が症状の強さに影響することはありますが、ストレスだけがPMSの原因ではありません。
PMSの症状が強く感じられるとき

PMSは、本人の性格や努力不足によって起こるものではありません。
ただし、睡眠不足、疲労、食生活の乱れ、仕事や家庭での負担などが重なると、月経前の症状を強く感じることがあります。
「自分の性格が悪いから」「我慢が足りないから」と責めず、症状が現れる時期や生活への影響を記録してみましょう。
自律神経・ホルモンの話

自律神経は、心拍、血圧、発汗、消化など、意識しなくても続いている身体の働きを調節しています。交感神経と副交感神経がありますが、単純に片方が上がれば、もう片方が同じだけ下がるとは限りません。
ホルモン変動への反応が関係すると考えられているが、仕組みは完全には解明されていない
また、自律神経は身体のありとあらゆる場所に作用にしますので、交感神経が優位に傾いているときは図1のように働きます。
つまり、血管・血圧・心拍・筋肉・腸・発汗などありとあらゆる場所に交感神経が働きかけるのです。
自律神経は無意識のものですから、自分ではコントロールができません。
ストレスや睡眠不足が続くと、肩や腰の緊張、睡眠の問題、便秘・下痢などを感じることがあります。ただし、これらをすべて「交感神経優位」だけで説明することはできません。
ホルモンは血液を通して全身へ運ばれますが、筋肉を緩めて血流を良くすれば、女性ホルモンの働きが整うとは限りません。
「PMS(月経前症候群)」に関係する主なホルモン・働き
プロゲステロン
プロゲステロンは、排卵後に卵巣から多く分泌される女性ホルモンの一つです。「黄体ホルモン」とも呼ばれ、子宮内膜を妊娠に適した状態に保つなど、妊娠の成立や維持に関わっています。
<主な役割>
- 子宮内膜を妊娠に適した状態へ整える
- 妊娠の維持を助ける
- 排卵後の基礎体温を上げる
- 乳腺の発達に関わる
- 体内の水分バランスに関わる
ロゲステロンの分泌量は排卵後に増え、妊娠が成立しなかった場合は、次の月経が始まる前に低下します。
PMSは、プロゲステロンの「働きが強すぎる」ことだけで起こるものではありません。排卵後から月経前にかけて起こる、プロゲステロンやエストロゲンの変動に脳や身体が敏感に反応することなどが関係すると考えられています。
エストロゲン
エストロゲンは、卵巣から分泌される女性ホルモンの一つです。月経周期や妊娠に関わるほか、骨の健康を保つなど、全身にさまざまな働きがあります。
<主な役割>
- 卵胞の発育や排卵の準備に関わる
- 子宮内膜を厚くし、妊娠に備える
- 女性の身体の発達に関わる
- 骨量を保つ働きを助ける
- 血管や脂質代謝など、全身の働きに関わる
エストロゲンの分泌量は月経周期に合わせて変化し、一般的には月経後から増え始め、排卵前に大きく高まります。
PMSと女性ホルモン
月経周期では、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が変化します。PMSは、ホルモンそのものの異常というより、この周期的な変化に脳や身体が敏感に反応することが関係すると考えられています。
そのため、血流を良くしたり、特定のホルモンを増やしたりすればPMSが改善する、と単純に説明することはできません。
PMSを和らげるために自分でできること
まずは、症状が現れた日、月経開始日、睡眠、食事、仕事や学校への影響などを、2~3周期ほど記録してみましょう。月経との関連が分かりやすくなり、医療機関へ相談するときにも役立ちます。
睡眠や食事のリズムを整え、無理のない範囲で身体を動かすことも大切です。ただし、症状が強い場合はセルフケアだけで我慢せず、婦人科へ相談してください。
婦人科へ相談した方がよい目安
次のような場合は、一人で我慢せず婦人科などの医療機関へ相談してください。
- 症状によって仕事、学校、家事を休むことがある
- 強い気分の落ち込みや不安、怒りで生活に支障がある
- 市販薬やセルフケアだけでは対応できない
- 月経前以外の時期にも症状が続く
- 月経痛や出血量が以前より強くなっている
特に精神症状が強く、日常生活や人間関係に大きな影響が出る場合は、PMDD(月経前不快気分障害)の可能性もあります。自分を傷つけたい気持ちがある場合は、月経周期にかかわらず、すぐに医療機関や緊急の相談窓口へつながってください。
「PMS(月経前症候群)」との向き合い方・整体で期待できること

最初に述べたように、「PMS(月経前症候群)」専用の施術があるわけではありません。
PMSそのものやホルモン、自律神経の状態を、整体で治療することはできません。
一方、月経前に肩こり、腰まわりの緊張、身体の動かしにくさなどを感じている方に対しては、体調を確認しながら施術を行い、身体が楽に感じられる状態を目指します。
もともとの性格や日々のストレスを取り除くことは難しいですが、医療機関での治療やセルフケアを基本にしながら、肩こりや腰の緊張などが重なっている場合は、身体のケアを取り入れることも選択肢の一つです。
PMSの辛さを、一人で抱え込む必要はありません。症状が生活に影響している場合は、まず婦人科などの医療機関へご相談ください。
医療機関での対応とあわせて、肩こりや腰の緊張などについて整体を検討される場合は、当院で対応できる範囲をご説明します。
女性スタッフも在籍しておりますので、男性には話しにくいこともお気軽にご相談ください。
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