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「整体後の揉み返しは何日で治る?原因・対処法と『好転反応』を整体師が考える

症状ブログ

整体やマッサージを受けた翌日、

「昨日より痛くなった気がする」

「押されたところが筋肉痛みたいに痛い」

「これって揉み返し?」

と不安になったことはありませんか?

そして施術者に相談すると、

「好転反応なので大丈夫ですよ」

と言われた経験がある方もいるかもしれません。

私は20年以上、整体の現場で施術をしてきました。

その経験から最初にお伝えしたいことがあります。

施術後に痛くなったことを、「効いた証拠」にする必要はありません。

実は私自身、まだ施術者として未熟だった頃は、今よりずっと揉み返しを起こしていました。

そして患者さんから、

「昨日やってもらってから痛いんです」

と言われたとき、

「好転反応かもしれません」

という言葉を使っていたことがあります。

今振り返ると、あれは患者さんへの説明であると同時に、自分の施術を正当化するための便利な言葉にもなっていました。

現在は、施術後に揉み返しを訴えられることはほとんどありません。

施術を弱くしたからではありません。

経験を積む中で、

「どこまでやれば十分なのか」

が以前より分かるようになったからだと思っています。

この記事では、

  • 揉み返しとは何なのか
  • 揉み返しは何日くらい続くのか
  • なぜ揉み返しが起こるのか
  • 好転反応とは何なのか
  • 揉み返しが起きたときの対処法
  • 病院へ相談した方がよい症状

について、施術する側の経験も含めてお話しします。


そもそも「揉み返し」とは?

「揉み返し」は、病院でつけられる正式な診断名ではありません。

一般には、整体やマッサージなどを受けたあとに、

  • 押された場所が痛い
  • 筋肉痛のような痛みがある
  • 身体を動かすと痛む
  • 施術前より症状が強く感じる
  • 身体が重い、こわばる

といった状態を「揉み返し」と呼んでいます。

手技療法のあとに、筋肉痛、痛みの一時的な増加、こわばり、疲労感などが出ること自体は報告されています。

手技療法に関するレビューでも、軽度から中等度の一時的な反応として、痛みの増加、筋肉痛、こわばり、頭痛、疲労感などが確認されています。多くは一過性ですが、だからといって施術後のすべての痛みを「普通の揉み返し」と決めつけてよいわけではありません。


揉み返しは何日で治る?

これは非常によく聞かれる質問です。

結論からいうと、

「揉み返しなら必ず○日で治る」という医学的な基準はありません。

いわゆる揉み返しは正式な診断名ではありませんし、施術内容や刺激量、その人の身体の状態も違うからです。

ただし、手技療法後に生じる軽度から中等度の一時的な反応については、24〜74時間程度で治まることが多いとするレビューがあります。

ですから私は、単純に「何日経ったか」だけではなく、

時間とともに良くなっているのか、悪くなっているのか

を見ることが大切だと考えています。

たとえば、

昨日は少し痛かったけれど今日はかなり楽になった。

動き始めだけ痛かったけれど徐々に気にならなくなってきた。

というのであれば、少し経過を見てもよい場合があります。

反対に、

昨日より今日の方が明らかに痛い。

痛む範囲が広がっている。

今までなかったしびれや力の入りにくさが出てきた。

というのであれば、

「揉み返しだから2〜3日我慢しよう」

と決めつけない方がよいでしょう。


なぜ揉み返しが起きるのか?

「揉み返しの原因は○○です」と一つに決めることはできません。

しかし、施術をする側の経験から考えると、私はまず刺激量を疑います。

刺激が強すぎた

ものすごく単純ですが、これはあります。

強く押す。

長く押す。

同じ場所を何度も刺激する。

痛い場所を見つけると、そこを徹底的にほぐそうとする。

施術者として経験が浅い頃は、

「硬い筋肉は、柔らかくなるまで揉んだ方がいい」

と思ってしまいやすいものです。

私自身がそうでした。

でも身体は機械ではありません。

硬いものを力ずくで柔らかくすればいいわけではありません。


昔の私は、今よりずっと揉み返しを起こしていました

ここからは私自身の話です。

施術者になったばかりの頃、

「せっかく来てもらったのだから、少しでも良くして帰したい」

という気持ちが強くありました。

これは悪いことではないと思います。

ただ、その気持ちが強すぎると、

やりすぎます。

硬いところを見つければ、

「もう少しほぐした方がいい」

痛いところを見つければ、

「ここが原因なんじゃないか」

と、さらに刺激を加える。

今考えると、

「もう十分」というところで施術を終える判断が下手だった

のだと思います。

すると翌日、

「昨日やってもらってから痛いんです」

と患者さんから言われます。

そして、そんなときに使いやすかった言葉が、

「好転反応」

でした。


「好転反応」は、施術者にとって都合のいい言葉にもなる

「一時的に身体が悪くなることがあります」

「良くなる途中の反応です」

「身体が変化している証拠です」

このように説明すれば、

施術後に痛くなったことまで、

施術が効いた結果として説明できてしまいます。

これは施術者にとって、ものすごく便利です。

もちろん患者さんを安心させたいという気持ちもあります。

私にもありました。

ですが今振り返ると、

「刺激が強すぎなかっただろうか?」

「同じ場所をやりすぎなかっただろうか?」

「もっと手前で止めるべきではなかっただろうか?」

と自分の施術を振り返る代わりに、

「好転反応」という言葉に逃げていた部分もあった

と思います。


「悪くなったのは良くなる証拠」とは考えない

ここは誤解のないようにしたいところです。

「好転反応」という言葉自体を、この記事で医学用語として定義することはできません。

また、厚生労働省も健康食品についてではありますが、

「一時的に体調が悪くなることを効果の証拠とする、いわゆる好転反応には科学的根拠がない」

と注意喚起しています。

健康食品と整体はもちろん別物です。

ただ、

「悪くなった=効いている」

という論理には注意した方がいい。

私はそう考えています。

施術後に痛くなったのであれば、

まず、

「痛くなった」

という事実を見る。

良い反応だったことにする必要もなければ、必要以上に怖がる必要もありません。

原因を考えて、必要なら次回の施術を修正すればいいのです。


今は揉み返しがほとんど起きなくなりました

現在、私の施術では揉み返しを訴えられることはほとんどありません。

では昔より弱く押しているのかというと、そんなことはありません。

当院ではトリガーポイントへの施術など、必要な場所にはある程度しっかり刺激を入れます。

変わったのは、

力の強さより「刺激量の調整」です。

同じ人でも、

今日はこれくらい。

この筋肉ならこれくらい。

この状態ならここまで。

という判断が必要です。

施術中には、

  • 筋肉の反応
  • 身体の力み
  • 呼吸
  • 痛みの感じ方
  • 年齢
  • 体格
  • 症状
  • その日の体調

などを見ています。

そして何より重要なのが、

「ここから先はやらなくていい」

という判断です。


上手になるほど「何をするか」より「どこでやめるか」が重要になる

整体を始めた頃は、

「どこを押せばいいのか」

「どの筋肉を緩めればいいのか」

ということばかり考えていました。

もちろん、それも重要です。

でも長く施術を続けていると、

どこを施術するかと同じくらい、どこで施術を終えるかが重要

だと感じるようになりました。

硬い筋肉がまだ少し残っている。

だからもう一回押す。

まだ圧痛がある。

だからもう少し刺激する。

これを繰り返せば、いつか「やりすぎ」のラインを越えます。

100点になるまでその場で全部変えようとするより、

今日はここまでで十分

と判断する。

これも施術技術の一部だと思っています。


「痛いほど効く」とは限りません

患者さん側にも、

「強い方が効きそう」

「痛いところほど悪い」

「我慢した方が治りそう」

というイメージを持っている方がいます。

気持ちは分かります。

実際、

「もっと強くしてください」

と言われることもあります。

しかし、

強い刺激=良い施術ではありません。

マッサージは一般的にはリスクの低い手技とされていますが、強いマッサージなどに関連して、まれに神経損傷や骨折などの重大な有害事象も報告されています。特に身体的なリスクを持つ方では注意が必要です。

刺激には適量があります。

薬でも運動でも同じです。

少なすぎれば足りないことがある。

でも多ければ多いほど良いわけでもない。

整体も同じだと私は考えています。


揉み返しが起きたらどうすればいい?

施術後に筋肉痛のような痛みが出た場合、

まずはさらに強い刺激を加えないことをおすすめします。

「揉み返したから自分でも揉んでおこう」

「痛いところをストレッチで伸ばそう」

「別のマッサージでほぐしてもらおう」

と刺激を重ねる必要はありません。

軽い症状であれば、

日常生活を大きく変える必要はなく、無理のない範囲で普段通りに過ごしながら経過を見ます。

疲れているのであれば休む。

軽く動いた方が楽なら歩いてみる。

その程度で構いません。


「水をたくさん飲めば老廃物が流れる」は必要ありません

揉み返しの記事を検索すると、

「たくさん水を飲みましょう」

「老廃物を排出しましょう」

という説明をよく見かけます。

もちろん普通に水分を取ることは大切です。

しかし、

揉み返しを治すために、大量の水を飲んで老廃物を流す必要がある

とまでは考えなくていいでしょう。

施術後の痛みを何でも「老廃物」で説明してしまうと、かえって身体で何が起きているのか分からなくなります。

普通に食事をして、普通に水分を取り、普通に休む。

まずはそれで十分です。


冷やす?温める?

これもよく聞かれますが、

すべての揉み返しを「冷やす」「温める」のどちらか一方で説明するのは難しい

と考えています。

軽い筋肉痛のような違和感であれば、無理に特別なことをする必要がない場合もあります。

「お風呂に入った方が楽」

という方もいれば、

「温めるとズキズキする」

という方もいます。

身体の反応を見ながら、無理のない範囲にしてください。

強い腫れや熱感、外傷が疑われる場合などは、そもそも「揉み返し」と自己判断せず医療機関へ相談した方が安全です。


施術を受けた整体院にも伝えてください

これはぜひ伝えてほしいと思います。

「クレームだと思われたら嫌だな」

と遠慮する必要はありません。

施術者にとって、

施術後にどうなったかは重要な情報です。

「翌日に少し痛かったけれど半日で消えた」

「2日間かなり痛かった」

「以前よりしびれが強くなった」

では、意味がまったく違います。

私自身も、患者さんから施術後の反応を教えていただくことで刺激量を修正してきました。

施術者に伝えて嫌な顔をされるようなら、そちらの方が問題です。


次回も同じ強さで施術する必要はありません

一度揉み返しが起きたのであれば、

次回は刺激量を調整する材料になります。

「前回これくらいで翌日痛くなった」

という情報があるなら、

次は少し手前で止める。

施術する場所を減らす。

刺激時間を短くする。

方法を変える。

選択肢はいくらでもあります。

毎回同じ施術をすることが丁寧なのではなく、その日の身体に合わせて変えることが大切

だと思っています。


こんな症状は「揉み返し」と決めつけないでください

整体後に痛みが出ても、多くは重大な問題ではないかもしれません。

しかし、すべてを揉み返しとして様子を見るべきではありません。

特に、

  • 痛みがどんどん強くなる
  • 強い腫れや広範囲の皮下出血がある
  • 今までなかった強いしびれが出た
  • 手や脚に力が入りにくい
  • 歩きにくくなった
  • 排尿・排便の異常がある
  • 胸の痛みや息苦しさがある
  • 突然の激しい頭痛がある
  • 意識がおかしい、ろれつが回らないなどの症状がある

場合には、

「施術を受けた後だから揉み返しだろう」

と考えず、必要に応じて医療機関へ相談してください。

整体を受けた翌日に別の病気が発症することだってあります。

「施術後」という時間的な前後関係だけで原因を決めることはできません。


高齢者や骨が弱い方などは、特に強い刺激に注意します

すべての人に同じ強さの施術をするわけにはいきません。

特に、

高齢の方、骨粗鬆症など骨が弱くなっている方、出血しやすい状態にある方、抗凝固薬などを服用している方などでは、強い刺激を避ける必要があります。

NCCIHも、出血性疾患や血小板減少、抗凝固薬を使用している人では強いマッサージや深部へのマッサージを避けるよう注意を促しています。

持病や服用中の薬がある場合には、施術前に必ず伝えてください。


揉み返しをゼロにできるとは言いません

ここまで書くと、

「では上手な整体師なら、絶対に揉み返しを起こさないの?」

と思うかもしれません。

そこまで言うつもりはありません。

人間の身体の反応を100%予測することはできません。

同じ人でも、

睡眠不足の日。

疲労が強い日。

いつもより体調が悪い日。

久しぶりに施術を受ける日。

身体の反応は変わります。

ですから私は、

「揉み返しを絶対に起こさない」とは言いません。

実際に一時的な痛みやだるさが出ることもあります。

ただし、

「揉み返しは仕方がないものだから、施術者側は何も反省しなくていい」

とも思いません。


私にとって揉み返しは、施術を見直すサインです

昔の私は、

揉み返しが起こると、

「患者さんの身体が反応した」

と考えていました。

今は少し違います。

まず、

自分の施術は適切だったのか

を考えます。

強すぎなかったか。

長すぎなかったか。

同じ場所を触りすぎなかったか。

その日の体調を読み違えていなかったか。

そして必要なら、次回は変えます。

患者さんの身体のせいにするより、その方が施術は上達します。


「好転反応」で話を終わらせない

「好転反応」という言葉を使えば、

施術後のいろいろな変化を簡単に説明できます。

痛い。

だるい。

眠い。

頭が痛い。

全部、

「身体が変わっている途中です」

と言えてしまいます。

でも、それでは何も検証できません。

私は今では、

好転反応という言葉で説明を終わらせないことの方が大切

だと考えています。

痛みが出たなら、

なぜだろう?

刺激量はどうだっただろう?

別の原因はないだろうか?

次はどう変えるべきだろう?

と考える。

少なくとも私は、その方が施術者として前に進めました。


まとめ|「揉み返した=効いた証拠」ではありません

整体やマッサージのあとに、筋肉痛のような痛みやこわばりなどが一時的に出ることはあります。

軽度の反応であれば比較的短期間で落ち着くことも多いですが、

「揉み返しなら必ず○日で治る」という決まりはありません。

大切なのは、

症状が時間とともに軽くなっているか。

それとも強くなっているか。

です。

そして私は、

「揉み返しが出た=施術が効いた証拠」

とは考えていません。

施術者になったばかりの頃の私は、今より刺激を入れすぎていました。

患者さんから施術後の痛みを指摘されたとき、「好転反応」という言葉を使ったこともあります。

今考えると、その言葉に助けられていた部分があったと思います。

現在は、揉み返しを訴えられることはほとんどありません。

何か特別な技を覚えたからというより、

「もっとやる」ことより、「ここでやめる」ことを覚えたからです。

整体は、強く押した人が勝つ仕事ではありません。

必要な刺激を、必要な場所に、必要な量だけ入れる。

そして施術後に問題が起きたのであれば、それを患者さんの「好転反応」で終わらせず、次の施術に生かす。

それも技術の一部だと私は考えています。

この記事を書いたスタッフ

院長 河原敏彦

ふじさわ整体院の院長です。
体のことを分かりやすくお伝えできるよう心がけております。お気軽にご質問ください。

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