
昔から風邪をひきやすい気がする

体調を崩しやすいのは、免疫の働きが弱いからなのかな?
そんな疑問を感じたことはありませんか?
体調を崩しやすい理由は一つではありません。睡眠不足やストレス、食生活、運動不足など、日々の生活習慣が影響することもあれば、病気や体質などが関係している場合もあります。
「免疫」と聞くと、まず食事やサプリメントを思い浮かべる方も多いでしょう。
もちろん、栄養バランスのよい食事は健康を保つうえで大切です。しかし、免疫の働きには食事だけでなく、睡眠・運動・ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

実は、自律神経と免疫系は、それぞれ独立して働いているわけではなく、お互いに影響し合っていることが分かっています。
また、睡眠不足や強いストレス、生活リズムの乱れなどは、自律神経の働きだけでなく、体調や免疫機能にも影響することがあります。
ただし、整体を受けることで免疫力そのものが高まると確認されているわけではありません。
当院では、身体の緊張や動きにくさなどを確認しながら、整体の範囲で身体の負担を減らし、日常生活を快適に過ごすためのお手伝いをしています。
この記事では、
●自律神経と免疫にはどのような関係があるのか
●ストレス・睡眠・生活習慣が身体にどのように関係するのか
について、分かりやすく解説します。
目次
・まとめ
免疫とは?身体を守るための仕組み

免疫とは、体内に入ってきた細菌やウイルスなどを認識し、身体を守るために働く仕組みです。
免疫にはさまざまな細胞や物質が関わっており、それぞれが役割を分担しながら働いています。
分かりやすく例えるなら、身体の中にいる「警備チーム」のようなものです。
ただし、免疫は単純に「強ければ強いほどよい」というものではありません。
大切なのは、必要なときに適切に働き、必要以上に反応しないことです。
たとえば花粉症などのアレルギーでは、本来は大きな害を及ぼさない物質に対して免疫反応が強く起こります。
また、自己免疫疾患では、免疫の仕組みが自分自身の組織を攻撃してしまうことがあります。
そのため、健康を考えるうえでは、単に「免疫力を上げる」というよりも、免疫機能が適切に働ける状態を保つことが大切です。
免疫を担う細胞の多くは白血球に含まれる

免疫の仕組みを理解するために、まず血液の主な成分を簡単に見てみましょう。
血液には、赤血球・白血球・血小板などが含まれています。
①赤血球…酸素を全身の組織へ運ぶ
②白血球…細菌やウイルスなどから身体を守る働きに関わる
③血小板…出血したときに血液を固め、止血する働きに関わる
このうち、免疫の働きを担うさまざまな細胞が白血球に含まれています。
白血球は大きく、
好中球・リンパ球・単球・好酸球・好塩基球
の5種類に分けられ、それぞれ異なる役割を担っています。
たとえば好中球は細菌などへの防御に関わり、リンパ球にはウイルス感染への防御や抗体産生などに関わる細胞があります。
大切なのは、「特定の白血球が多ければ免疫力が高い」という単純なものではないということです。
白血球の数や割合は、感染症やアレルギー、体調などさまざまな要因によって変化します。
自律神経とは?交感神経と副交感神経のバランス

自律神経は、主に交感神経と副交感神経から成り立ち、心拍や血圧、消化、発汗など、意識しなくても行われている身体の働きを調節しています。
一般的には、
●交感神経…活動時や緊張しているときに働きやすい
●副交感神経…休息時や睡眠時などに働きやすい
と説明されます。
ただし、どちらか一方が働けばよいというものではありません。状況に応じて両者が適切に働くことが大切です。
そして、自律神経と免疫系はまったく別々に働いているわけではなく、神経・ホルモン・免疫細胞などを介して互いに影響し合っています。
そのため、強いストレスや睡眠不足などによって身体の調節機能に負担がかかると、免疫の働きにも影響することがあります。
ただし、「交感神経が優位だから免疫力が低い」「好中球とリンパ球の割合だけで免疫力が決まる」わけではありません。
免疫と自律神経の関係

自律神経は、心拍や血圧、呼吸、消化など、私たちが意識しなくても行われている身体の働きを調節しています。
一方、免疫は細菌やウイルスなどから身体を守る仕組みです。
この2つは別々に働いているわけではなく、自律神経・ホルモン・免疫細胞などを介して、お互いに影響し合っています。
たとえば、強いストレスが長期間続いたり、十分な睡眠がとれなかったりすると、身体のさまざまな調節機能に影響が及び、免疫の働きにも変化が起こることがあります。
ただし、
「交感神経が優位になると免疫力が下がる」
「副交感神経が優位になると免疫が過剰になる」
と単純に分けることはできません。
交感神経も副交感神経も、身体にとって必要な働きです。
日中に活動するときには交感神経が働き、休息や睡眠のときには副交感神経が働くなど、その時々の状況に応じて適切に切り替わることが大切です。
そのため、健康を考えるうえでは「どちらかを優位にする」ことを目指すのではなく、十分な睡眠、適度な運動、バランスのよい食事、休息など、身体の調節機能が働きやすい生活環境を整えることが重要です。
安保徹先生が提唱した自律神経と免疫の関係
免疫学者の安保徹先生は、著書『「薬をやめる」と病気は治る』などの中で、自律神経の働きと、顆粒球・リンパ球など白血球の割合との関係に注目しています。
安保先生は研究の中で、交感神経と副交感神経の働きが白血球の分布や働きに関係するという考えを報告しました。
実際に安保先生らの論文でも、交感神経は顆粒球、副交感神経はリンパ球の数や働きと関係することが報告されています。
著書では、顆粒球とリンパ球について、
- 顆粒球 54~60%
- リンパ球 35~41%
といった割合も一つの目安として紹介されています。
ただし、ここで注意したいのは、この割合だけを見れば「免疫力が高い・低い」と判断できるわけではないということです。
現在では、自律神経と免疫系がお互いに影響し合っていることは広く研究されていますが、その仕組みは非常に複雑です。
交感神経が働けば必ず免疫が低下する、副交感神経が働けば必ず免疫が高まる、という単純な関係ではありません。交感神経・副交感神経のどちらも、状況によって免疫反応を促したり抑えたりすることがあります。
ストレスや生活習慣も身体の状態に関係する

自律神経は自分の意思だけで直接コントロールできるものではありません。
一方で、
- 睡眠
- 運動
- 食生活
- 心理的なストレス
- 休息
など、日々の生活は自律神経の働きや身体の状態と深く関係しています。
「免疫力を上げる」という一つの数字を追いかけるよりも、睡眠・食事・運動・休息などを含め、身体が本来の働きをしやすい生活を整えていくことが大切だと私たちは考えています。
整体でできること
では、整体を受ければ免疫力が上がるのでしょうか?
ここは分けて考える必要があります。
整体によって免疫力そのものが高まる、感染症を予防できる、とまでは現在の研究から言うことはできません。
当院の整体では、筋肉の緊張や関節の動き、姿勢や身体の使い方などを確認し、その方が日常生活をより快適に過ごせるようサポートしています。
身体の痛みや緊張が和らぎ、動きやすくなれば、運動や睡眠など健康的な生活習慣を続けやすくなる方もいます。
そのような意味で、整体は健康的な生活を支える選択肢の一つとして考えています。
体温と免疫について
体温と免疫反応にも関係があります。
たとえば感染時に起こる発熱は、単なる「体温の上昇」ではなく、免疫反応と密接に関係する生理的な反応です。発熱時の温度変化が免疫細胞の働きに影響することも研究されています。
ただし、
「体温が35℃台になると免疫力が一気に低下する」
「整体で血流を良くすれば体温が上がり、免疫力も上がる」
と単純に結びつけることはできません。
冷えが気になる場合には、運動、衣服、入浴、睡眠、食生活なども含めて生活全体を見直していくことが大切です。
まとめ
●自律神経と免疫系は、お互いに影響し合っている
●安保徹先生は、自律神経と顆粒球・リンパ球の関係に注目した研究を行った
●現在では、自律神経と免疫の関係はより複雑で、交感神経・副交感神経の優位だけで「免疫力」を判断することはできない
●睡眠・食事・運動・ストレスなど、日々の生活習慣を整えることが健康維持には大切
●整体は免疫力を直接高める治療ではなく、身体の痛みや緊張、動きにくさなどに対して、健康的な生活を続けやすくするためのお手伝いをする
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