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歯ぎしり・食いしばりと首こり・肩こり|顎の緊張と我慢の話

ブログ

気づけば奥歯を噛みしめているあなたへ|歯ぎしり・首こりと我慢の話

こんにちは。藤沢市のふじさわ整体院、院長の河原です。

この記事を最初に書いたのは、2020年5月でした。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、それまで当たり前だった生活が急に変わり、誰もが先の見えない不安の中にいた時期です。

自由に外出できない。

仕事がどうなるか分からない。

家族のことも心配になる。

人と会うことさえ、ためらわなければならない。

みんな大変なのだから、自分だけ弱音を吐いてはいけない。

当時、そんなふうに気持ちを押し込めていた方も多かったのではないでしょうか。

時代は変わり、日常生活は戻りました。

それでも施術をしていると、人は今もさまざまなものを抱えながら生活しているのだと感じます。

仕事の責任。

家族への心配。

人間関係。

将来への不安。

誰にも言えないこと。

自分でも、言葉にできていないこと。

そして、ふと気がつくと奥歯を強く噛みしめている。

この記事は、顎関節症の医学的な知識を並べるだけの記事ではありません。

顎や首の緊張を通して、私が施術現場で感じてきた「人が我慢するということ」について書いてみたいと思います。

肩こりの奥に、噛みしめが隠れていることがある

当院へ初めて来院される方の多くは、肩こりや首こり、腰痛、頭痛などのお悩みを訴えます。

しかし、時間をかけてお話を伺っていると、

「実は、歯ぎしりもあるんです」

「仕事中に歯を食いしばっているみたいで」

「歯科医院で顎関節症と言われました」

「朝起きると顎が疲れています」

という話が出てくることがあります。

本人にとっては、肩こりと噛みしめは別々の悩みなのかもしれません。

けれど身体を確認してみると、顎だけでなく、こめかみ、耳の後ろ、首、肩まで、ひと続きに力が入っていることがあります。

特に印象に残るのは、ご本人がそれほど力を入れているつもりがないことです。

「そんなに噛みしめていますか?」

と驚かれる方もいます。

人は、力を入れていることには気づけても、力を抜けなくなっていることには、なかなか気づけないものです。

奥歯を噛みしめると、顎だけが硬くなるわけではない

一度、奥歯を軽く噛みしめるまねをしてみてください。

顎の横へ手を当てると、咬筋という筋肉が硬くなるのが分かると思います。

こめかみに触れると、側頭筋にも力が入ります。

さらに強く噛みしめると、人によっては耳の後ろや首、肩まで緊張するのを感じるかもしれません。

顎の下には、口を開ける動きに関わる顎二腹筋などの筋肉があります。

首には、頭を支えたり動かしたりする胸鎖乳突筋をはじめ、多くの筋肉があります。

胸鎖乳突筋が直接ものを噛む主役になるわけではありません。

しかし、顎を動かす筋肉と首の筋肉は近い場所にあり、頭を支えながら一緒に力が入っていることがあります

人間の頭は、それなりの重さがあります。

その頭を一日中支えながら、仕事をし、画面を見て、考え事をし、ときには奥歯まで噛みしめる。

首の筋肉も、ずいぶん多くの仕事を任されているものです。

気持ちより先に、身体が我慢していることがある

もちろん、噛みしめや歯ぎしりの原因を、すべてストレスで説明することはできません。

歯の状態、噛み合わせ、睡眠、飲酒や喫煙、服用している薬、生活習慣など、さまざまな要素が関係します。

顎に痛みがあるからといって、「心の問題です」と決めつけることも適切ではありません。

ただ、施術現場で多くの方のお身体に触れていると、ひとつ感じることがあります。

人は、自分の気持ちを頭で理解するよりも先に、身体に力を入れて耐えていることがあるのではないか。

「大丈夫です」

「まだ頑張れます」

「これくらい、みんなやっていますから」

そう話している方の肩が、耳につくほど上がっている。

呼吸が浅くなっている。

手を固く握っている。

そして、奥歯を噛みしめている。

身体は、ときどき本人より正直です。

忙しい最中は、つらさを感じる余裕すらありません。

目の前のことをこなすために、身体へ力を入れたまま走り続けます。

少し余裕ができたとき、初めて気づくのです。

今までの自分がいかに我慢していたか

無理をしていたか

本音を押し殺していたか

身体の力が抜けた瞬間に、涙が出る方もいます。

施術が何か特別な感情を引き出したという話ではありません。

ただ、ずっと張りつめていた人が、ようやく自分の身体へ意識を向けられたのだと思います。

睡眠中の歯ぎしりを、意思の弱さのせいにしないでください

日中の噛みしめであれば、気づいたときに上下の歯を少し離すことができます。

しかし、眠っている間の歯ぎしりは、自分の意思だけで止めることが難しいものです。

「また歯ぎしりをしてしまった」

「もっと力を抜かなければ」

と、自分を責める必要はありません。

歯ぎしりによって歯がすり減っている、欠けたことがある、朝起きると歯や顎が痛む、家族から大きな歯ぎしりを指摘されるという場合は、まず歯科医院へ相談してください。

歯を守るために、マウスピースなどが必要になることもあります。

整体は、歯科治療やマウスピースの代わりにはなりません。

歯の状態と顎関節の問題は、歯科や歯科口腔外科で確認してもらうことが大切です。

顎関節症を「一回で完治させる」とは言えません

顎の症状で長く悩んでいる方ほど、

「一回で治ります」

「顎の位置を正しい場所へ戻します」

「根本原因を取り除きます」

という言葉に希望を感じるかもしれません。

つらい期間が長ければ、すぐに何とかしてほしいと思うのは当然です。

しかし私は、

一回の施術で魔法のように完治する

ゴッドハンドだから治せる

という言葉を、簡単に使いたくありません。

それは本当に、悩んでいる方のためになるのだろうかと思うからです。

顎の症状には、歯や噛み合わせ、顎関節、筋肉、生活習慣、睡眠、仕事中の姿勢など、いくつもの要素が重なっていることがあります。

同じ「噛みしめ」という悩みでも、一人ひとり背景は違います。

私は魔法使いではありません。

ただの人間の手です。

その手で筋肉の緊張を確認し、身体がどのように力んでいるのかを一緒に探します。

一度ですべてを変えることはできなくても、計画的に施術し、日常生活を見直しながら、顎や首へ力を入れ続ける時間を減らしていくお手伝いはできます。

それが、整体院として誠実にできることだと思っています。

ふじさわ整体院では、顎だけを見ません

顎が痛いからといって、いきなり顎を強く押したり、無理に口を開けたりすることはありません。

まずは、いつから症状があるのか、歯科医院を受診しているか、どのようなときに痛むのかを伺います。

そのうえで、

  • 口を開けたときの動き
  • 噛みしめに関わる筋肉の緊張
  • こめかみや耳の後ろの状態
  • 首や肩の動かしやすさ
  • 頭を支えているときの姿勢
  • 呼吸するときの胸や背中の動き

などを、無理のない範囲で確認します。

顎関節そのものの病気を診断したり、歯や噛み合わせを治療したりすることはできません。

当院でお手伝いできるのは、顎のお悩みと一緒に起きている首、肩、側頭部などの緊張を確認し、身体が力を抜きやすい状態を目指すことです。

歯科医院で治療を受けながら、首や肩の緊張について整体へ相談される方もいます。

歯科と整体は、どちらか一方を否定する関係ではありません。

それぞれが担当できる範囲を守ることが、その方の安心につながると考えています。

口を開けにくい、強く痛む場合は歯科・口腔外科へ

次のような場合は、整体より先に歯科または歯科口腔外科へ相談してください。

  • 顎の痛みが強い
  • 痛くて食事をするのが難しい
  • 口が滑らかに開かない
  • 急に口を開けられなくなった
  • 顎が外れたように感じる
  • 顔や顎が腫れている
  • 歯が欠けた、割れた、強くすり減っている
  • 転倒や衝突などの後から顎が痛む

口を開けたときに音がするだけで、痛みや開けにくさがない場合は、必ずしも治療が必要とは限りません。

ただし、不安がある場合や症状が続く場合は、自己判断せず歯科医師に確認してもらいましょう。

「力を抜いて」と言われても、簡単には抜けない

噛みしめている方に、

「もっとリラックスしてください」

「ストレスをためないでください」

と伝えるだけでは、あまり役に立たないと思っています。

力を抜けるなら、すでに抜いているはずです。

我慢しないで済むなら、我慢していないはずです。

それでも生活を続けなければならないから、歯を食いしばっているのかもしれません。

ですから、無理に気持ちを変えようとする必要はありません。

まずは、身体が力を入れていることに気づくだけでもよいと思います。

仕事の合間に一度、上下の歯が接触していないか確認する。

肩を少し下げる。

息をゆっくり吐く。

スマートフォンやパソコンから目を離す。

顎を無理に動かすのではなく、唇を軽く閉じたまま上下の歯を離してみる。

それだけでも構いません。

「また噛みしめていた」と気づいたとき、自分を叱らないでください。

それだけ頑張っていたのだと思って、一度身体を休ませてあげてください。

これからの時間を、取り返すくらいに

2020年にこの記事を書いたとき、多くの人が自分の気持ちを後回しにしていました。

あれから年月がたっても、人が我慢し、無理をし、本音を押し殺すことはなくなっていません。

ただ、そのことに気づけたときから、少しずつ変えられるものもあると思います。

顎の痛みや歯ぎしりを、何でも心の問題にするつもりはありません。

けれど、気づかないうちに身体へ力を入れ続けていたことを、噛みしめが教えてくれる場合はあります。

身体を緩める時間は、甘えではありません。

自分の身体を気にかけることは、弱さでもありません。

これまで頑張ってきた身体を、一度きちんと見てあげてください。

私はただの人間の手ですが、その手でできることを、これからも丁寧に続けます。

皆様がこれからの時間を、我慢してきた分まで取り返すくらい、充実して過ごせますように。

ふじさわ整体院は、いつも変わらず、一人ひとりのお身体と向き合っていきます。

試しに、奥歯でぐっと噛みしめるマネをしてみますと、顎から首・側頭部へと緊張が走ります。

この記事を書いたスタッフ

院長 河原敏彦

ふじさわ整体院の院長です。
体のことを分かりやすくお伝えできるよう心がけております。お気軽にご質問ください。

【ふじさわ整体院】肩こり・腰痛・坐骨神経痛・自律神経の乱れならおまかせください〒251-0025 神奈川県藤沢市鵠沼石上1-8-11プロヴァンスビル4F
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